ヤマダメモー

ゲームとかの感想やメモ置き場です

The Witnessプレイ日記(20)

 

33日目(2022/08/15(月))

要約:プロジェクト目的の仮説を立てた

お盆ですね。あまりイベントに馴染みがないので、休む人が多いハイシーズンというだけの認識ですが。

とりあえず前回最後のレコーダーを聞き直し、区切りと色分けをして上書きした。あまり知らない個人の特定ができる方ではないので、前後の発言者が違うことだけ分かれば及第点だろう。

さて、残りを解いていくぞ。柱をグルっと回ったところから風景をゲット。

見えた

柱のグルっとしたやつを解く。三角1個が見落としがちだね。

グルっと

これ解くと、後ろの通路が開いた。簡単に解けそうで意外に苦戦しつつ、門を開けて更に先へ。

 

なんか荘厳な部屋へつながった。扉を開くためのパズルは、起点に黒丸が打たれていて解けない。

宝物庫っぽい

奥に行くとパネルがクソいっぱいある部屋。パネルはどれも電源オフ。進むと開けた洞窟へ。ここもパネルがある。

更に先へ

あ、風景あった。更にレコードがある。敗北のカンニング情報だと、これこそが実力が試される真のおとなチャレンジの開始だった気がするので、先に探索する。お、水中にレコーダーもあるな、後で聞こう。隠しエリアにあるレコーダーは楽しくて仕方ない。今までの偉人校長だと辟易してたというのに、舞台裏の楽しさよ。

風景とレコード

おお、映画館の上に辿り着いた。もう風景の丸ジッパーアピールがすごい

以前気にした映画ノスタルジアの最後と繋げそう

更に先へ。風車の下の分かれ道、砂漠神殿の最後、街の小屋に出た。街の小屋は意外だったな。この辺にもレコーダーあった。よしよし。

さて、まずはレコード近くの水中にあったやつから。

宗教について、なぜかみな正面切って論じようとしない。正直であろうとすれば(科学者はそうあるべきだが)、宗教が事実無根の虚偽の寄せ集めでしかないことを誰もが認めざるを得ないはずだ。神という概念そのものさえ、人間の想像の賜物にすぎない。自然の脅威が今よりもっと大きかった原始時代の人々が、恐れの気持ちからそうした力を擬人化したというのは、たやすく理解できる。だが自然の原理がもっとよく分かるようになった現代では、そのような手段を講じる必要性がない。僕には、全能の神の存在を前提とすることで何かの役に立つとは到底思えない。神の存在を仮定することで人々は、悲惨な状況や不当な環境に陥ったり、金持ちが貧乏人から搾取したりする残酷な状況を、なぜ神は放っておくのかという考えても仕方がない疑問を抱くことになる。今でも宗教が教え込まれているなら、それは僕らがその教義に納得しているからでは決してなく、下層階級を黙らせたいという層が一定数存在するからだ。人々が不満を抱き、あれこれと要求してくるより、静かにしてくれている方が統制も搾取もしやすいからだ。宗教とは、民衆がどれほど不正義や不平等に苦しんでいても、国家がそれをきれいに忘れ去り、自らの進みたい方向に粛々と進めていくための一種の麻痺剤のようなものだ。

ポール・ディラック 1927年、ヴェルナー・ハイゼンベルクによる引用

  • 私が何を言いたいかは分かるだろう。
  • ええ、これも適当じゃないわね。
  • どうしてだと思う?
  • それは…、比較的小さなことに、やけにこだわって議論を大きくしてるからかな…。高みを志しているのでも、究極の真実をついているものでもないし、ほとんどは、自分が正しくて、それに比べ愚かな人達がいかに間違っているかを述べているだけだわ。
  • だが、ポール・ディラックは真実の探求者だった…少なくとも物理の世界においてはね。
  • でも私には、ここからその真実を求める姿勢というのは見えないな。ほかの信条に対抗するために作られた信条なら、それは本質的なものとは言えないわよね?さして深いとも思えない。ただ、ディラックは自然の原理について述べる時、はじめに現実をふまえた自分なりの哲学を打ち出しているわね。
  • 興味深い点だ。反対意見でもなく、既存の考えの棄却でもなく、独自の論理の展開を試みているんだね。でも、これは私達が求める無神論の思想じゃない。もう少し見てみよう。
  • OK。
  • ディラックはこうも述べている。「こう説明できるかもしれない。神はことのほか優れた数学者で、きわめて高度な数学を使って宇宙を作り上げた」ここでの神は、アインシュタインの言葉と同じような意味合いだろうね。
  • 同じ人がそんなことを?本当に?
  • そうさ、まったく人間は不思議なもので、科学者はそれに輪をかけているね。
  • 同感だわ。

無神論ついに来た!良いの見つかったのか素晴らしい!って思ってテンション上がったら、次の会話でダメ出し始まって解像度の高さに感服しきりです。と思ったが、前日の最後の会話を見直すと、以下のようにディラックは参照されてたね。俺の記憶力のなさよ。

  • ポール・ディラックはある時期、かなりの無神論者だったようだけど、そういう主張が記録に残っているかどうかは分からないな。注意して見ておくよ。
  • ディラック唯物論者とはいえないな…。何しろ宇宙は数学でできていると信じていたんだから。これはもちろん単純化しすぎているにしても、彼はアインシュタインと同じようなニュアンスで神について何度か言及したりもしてる。
  • 何だか馬鹿げているわ。科学的素地のある人にはそれは当たり前のことなんじゃない?(略)

 

さて、今回のレコーダー聞いてる途中、島プロジェクトの目的の仮説が思いついて、聞いててすごくゾクゾクした。アイデアが、ひねり出すタイプではなく降りてくるタイプで生じた瞬間って脳内麻薬すげー出る。合ってるかなんてのはどうでもいい。体験として最高の瞬間なんだ。むしろ全クリア後に振り返って間違ってたわーって見るのが楽しみだ。

 

仮説:

この島プロジェクトの目的は、神の存在を否定することである。

本来は神の存在についてフラットにディベートした上で否定を導き出したかったが、原理的な無神論の記述は見つからなかったため、ディベートでの否定は断念した。また、そのまま否定を述べると宗教団体や結びつきの強い権力からの非難が予想されるため、回避策が必要だった。

この島は、事象が非現実的なのでメタ的にゲーム内でVRゲームをプレイしていると考えた。通常は7エリア(レーザー)をクリアすれば終了する。終了後は次の人を出迎えるため島の進捗度はすべてリセットされてプレイヤーは解放される。しかし、特定条件を満たすプレイヤーには、真のプロジェクト目的を達成したとき用に真エンドを用意した。条件は、全11エリアを探索してクリアできるだけの論理的思考力・発想力・注意深さを持ち、島の設計図などの違和感に気付いた上で解き明かそうとする好奇心を持つこと。つまり、今いる隠されたチャレンジエリアへの侵入条件である。

ここから得たいのは、原理的な無神論の導出である。プレイヤーは、VRゲームにログインする際には以前の記憶を失い、まっさらな状態で島に挑戦する。通常エンドでは、プレイ中の記憶を消された状態で現実に戻ってしまい、どうプレイしていたかの記憶は現実に持ち帰れない。真エンドを達成した時、無神論を手に入れて記憶を現実に持ち帰るのだ。

島には神の存在を語るレコーダーと、神話のような石像や絵画など宗教的なオブジェクトを設置した。また、科学的・哲学的なレコーダーも同様に配置した。プレイヤーは現実ではプロジェクトメンバーの一人で、原理的な無神論を手に入れるため、島に挑み続けている。

原理的な無神論を手に入れるためのアプローチとしては、既存宗教の知識や権力などのしがらみから解放されたまっさらな状態で一から神秘を目にし、神の存在を一度植え付けた上で科学的な知識や気づきを与え、そこに違和感を覚えていけば逆説的に無神論を導出できると考えた。真エンドに辿り着くほど成熟した時、原理的な無神論を手に現実に戻る。その後、当初の目的のようにディベートを行い、現実で神の存在を否定するのだ。

 

とね。書いていて面白かったですね。寝よう。

 

491クリア +109 +1 で開始。

496クリア +111 +1 で終了。

 

プレイ時間:3時間(累計82時間)ほとんど日記書いてる。